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衆院本会議で20日、立憲民主党が提出した葉梨康弘法務委員長解任決議案が審議され、趣旨弁明を逢坂誠二議員、賛成の立場から松田功議員が討論を行いました。決議案は、賛成少数で否決されました(写真上は、趣旨弁明をする逢坂議員)。

 逢坂議員は弁明の冒頭、「この臨時国会で唯一の重要広範議案とされているのが、入管法改正案です。外国人労働者受け入れに関する制度の根幹を変える移民法とも言われている法案であり、国民全体を巻き込んだ徹底的な議論が必要であることが改めて申し上げるまでもございません。入管法改正案はがっちりと審議しましょう。数日間だけで審議を終わらせるのではなく、そんなことをしてしまったら、将来に禍根を残します」「一部マスコミでは、今回の委員長解任決議は審議を遅らせる野党の戦術との見方があるようです。その指摘はまったくあたりません。真逆であります。なるべく多くの審議をしたい、それが私たちの思いであります。逆に十分な条件整理も、審議の見通しもないままに拙速かつ強行的に審議を開始しようとしたのが葉梨委員長ではありませんか」と言及しました。

 その上で、「政治家の政治家たるゆえんは、社会の必要に対して直接応えるだけではなく、その必要、実現したら中長期的にどんな問題が発生するのか、それらの問題を引き起こさないためには、どんな対応が必要なのか、今足元の国民の声だけではなく、中長期的な日本のあり方も念頭に置きながら、対応しなければなりません」「政治には、国民や社会の必要を超えた配慮、想像力が必要です。まさに今回の外国人労働の問題にはそうした配慮、想像力が最高に求められる場面ではないでしょうか」と延べ、「今回の法案を短期間で拙速に世に送り出すのは、『狂気の沙汰』と思わざるを得ません」と厳しく断じました。

松田議員は、「葉梨委員長の強引な委員会運営に大いに問題がある」と述べ、その理由として(1)国民生活の根幹に関わる重要な問題が山積している入管法改正案が、具体的な制度設計も示されないまま審議せよというは全く理解できない(2)改正案を審議する予定の法務委員会では、裁判官・検察官の給与法質疑と採決、与野党合意のない一般質疑、入国管理法改正案の趣旨説明、与党の質疑と「五階建て」の日程を決め、憲政史上例をみない暴挙に出た(3)審議することを反対しているのではなく、審議するための材料を出すよう再三お願いしていたことは与党はじめ、政府も承知しているはずだが、ようやく提出された技能実習生の失踪をめぐる調査結果は間違いであることが判明した――ことを挙げ、「この状況で審議に入ることは誰がどう考えても無理であることは明らか」「葉梨委員長は職権で入管法改正案の審議に入ろうとしたが、政府与党が外国人労働者の受け入れを4月1日に施行するための日程ありきの運営」だと断じました。

 入管法改正案については、外国人労働者が不自由なく生活していくためには、日本語教育はもちろん、社会のルール、さらには社会保障制度について手厚い支援が不可欠だとして、その管轄は、文科省、総務省、厚労省ではないかと指摘。政府は入国管理局を出入国在留管理庁に格上げし、人員を増加させる案を示しているが、外国人の受け入れ拡大のための国境管理、在留管理のための増員であり、外国人労働者が生活するうえで必要な支援を行う人員になるとは思えないと断じました。

 さらに、実際には、外国人労働者が生活をする自治体の窓口が相談を受けることになると語り、現在多くの自治体にとって、財政が厳しい状況の中で、外国人に対するサービスを充実させるための人員を増やすことは、現実には極めて困難であると指摘しました。

 また技能実習制度が国連の人権機関やアメリカ国務省からも現代の奴隷制などと評されているとして、「今回の外国人労働者の受け入れについて、与野党を問わず、われわれは、こうして世界からも注視されていることをよく考え、時間をかけ、丁寧な議論を積み重ねていくべきではないか」と指摘し討論を終えました。

https://cdp-japan.jp/news/20181120_1086